硫黄の香りと荒涼とした風景がたまらない
都心から日帰り、または1泊2日の旅にぴったりのいいかんじの距離にある箱根。
箱根には観光地が1日ではとても回り切れないほどたくさんありますが、今回はちょっと行くのが大変だけど行くと楽しい【大涌谷】にスポットをあててみます。さらに、大涌谷に行くついでに回れちゃうチョイ寄りスポットも紹介しますよ。(時刻等はすべて2019年2月現在のものです。)
箱根・大涌谷へのアクセス
まずは箱根湯本へ!
箱根観光の起点は何はともあれ「箱根湯本」駅なので、まずは箱根湯本駅に行きましょう。
「箱根湯本」までのルートで一般的なものはこちら
■JR東京駅→(東海道新幹線こだま 約40分)→小田原駅→(箱根登山線 約15分)→箱根湯本駅
■JR東京駅→(東海道本線 約75分)→小田原駅→(箱根登山線 約15分)→箱根湯本駅
■小田急新宿駅→(小田急ロマンスカー 約75分)→箱根湯本駅
■小田急新宿駅→(小田急快速 約100分)→小田原駅→(箱根登山線 約15分)→箱根湯本駅
■東京メトロ大手町駅→(千代田線と小田急ロマンスカー直通 約120分)→箱根湯本駅
※小田原からバスで大涌谷に行くルートもあります。詳しくは後述。
CMでもおなじみの「小田急ロマンスカー」が一番早くて乗換もなく楽です。
JRで行くなら「新幹線こだま」を使うのもいいですが、東海道線には特急料金なしで乗れる「快速アクティー」が走っており、その差40分ほどなので、18きっぷユーザーやのんびりリーズナブルに旅をしたい方は普通列車での移動もおすすめです。特に品川・横浜あたりから出発される方は、新幹線の待ち時間を考えたら「あまり到着時刻に差が無い・・・?」なんてことも。
箱根湯本から大涌谷までの行き方
箱根湯本の駅に到着したら、大涌谷まではおよそ3つのルートがあります。
■ルートA:箱根登山線でそのまま強羅駅→(ケーブルカー 9分)→早雲山駅→(ロープウェイ 10分)→大涌谷
■ルートB:小田原駅、または箱根湯本駅 湯本停→(伊豆箱根バス 箱根園行き J路線 約35分)→大涌谷停
■ルートC:小田原駅、または箱根湯本駅 湯本停→(伊豆箱根バス 箱根園行き J路線 約25分)→早雲山駅入口停→(ロープウェイ 10分)→大涌谷
それぞれのルートのポイントを見ていきましょう。
ルートA:箱根登山線&ケーブルカー&ロープウェイで大涌谷に行く
旅の風情なら間違いなくこのルート。大涌谷に近づくにつれ山深くなっていくのがとてもいいです。
鉄道好きな方なら箱根登山線でみんなだいすきスイッチバックもなんと3回も楽しめます。また、途中駅で日帰りで入浴できる温泉施設もたくさんあるので、途中下車して箱根の名湯を味わうこともできますよ。
箱根の観光案内でもこのルートが一番メジャーで、また最近は海外からのお客様にも大人気なため、休日ともなるとかなりの混雑になります。時間帯によっては道中ずっと身動きが取れない状態になってしまうほど。
昼前や夕方など混雑する時間を避けて利用したほうがいいかもしれません。
ルートB:バスだけで一気に大涌谷に行く
乗換がないので一番簡単なルートです。
箱根湯本駅(バス停は「湯本」)からの乗車が多いので、可能であれば小田原駅から乗車したほうが座れる可能性が高いと思われます。また、山道なのでかなりの急カーブが連続してぐいぐいきます!車酔いしやすい人はご注意を。
休日はかなり道が混雑するので、30分や1時間の遅れは考慮しておきましょう。
ルートC:途中までバス、早雲山駅からロープウェイに乗る
一番おすすめのルートです。何故ならロープウェイから見える大涌谷の光景がとにかくすごい!このために途中下車してロープウェイに乗る価値があります!
ロープウェイは連続して動いているので、待ち時間もほとんどありません。
ロープウェイから大涌谷を見よう!
2019年2月現在、大涌谷周辺は立ち入り規制が行われています。
詳しくは神奈川県の公式サイト「箱根・大涌谷情報」のページで必ずご確認ください。
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/j8g/cnt/f532566/
かつては大涌谷周辺のハイキングコース・自然研究路を散策できましたが、現時点ではロープウェイの大涌谷駅一帯までしか立ち入ることができません。とはいえここからの風景でも、硫黄の匂いやごうごうと噴き出す煙、荒涼とした風景は十分に迫力があります。
ですがもっと間近で大迫力を感じたい……そんな方にはロープウェイがおすすめです。
まさに大涌谷の噴煙が吹き出している谷底の真上をロープウェイが通過するので、スリル満点!草木が全くない赤茶けた山肌、噴気孔周辺は独特の黄色や薄黄緑に覆われて白い煙を吹きだす様子が目の前いっぱいに広がる風景はとにかく圧巻!この光景を約130mもの高さで真上から見られるのはケーブルカーだけなのです。
ひとつ食べると寿命が7年延びる!名物 黒たまご
大涌谷名物といえば黒たまご。黒たまごは「大涌谷くろたまご館」で購入できます。行列になっていることもありますが、ワンコインでサクサク列が進むのですぐに購入できます。くろたまご館以外の売店でも販売しているようですが、筆者の行った時にはくろたまご館以外の売店は完売していました。
値段は5個入り500円です。バラ売りはありません。外袋からでもほんのりと温かさがわかります。一人で行くと5個は食べられない…と思いますが、次の日まで消費期限があるのでお家に帰って食べるのもおすすめ。
袋の中に塩の小袋もついてきます。くろたまご館のテラスのようなところで黒たまごを食べられるエリアがあるので、温かいうちにいただきましょう。
真っ黒なので手が黒くなるのでは?と思いきや、手に付くことはないのでご安心を。
ほんのりと硫黄のような香りとふつうのゆでたまごにはない風味がして、若干味も濃いような気がします。
くろたまごの測定をしたデータによると、黄身のうまみは白たまごのものに比べ約1.2倍うまみが強くなっているという結果があったそう。
黒たまごは産地直送の新鮮なたまごを温泉池でじっくりとゆでます。こうすることで殻に鉄分が付着し、それに硫化水素が反応して硫化鉄になることで黒い殻のゆでたまごになるんだそう。温泉の恩恵をたっぷりいただいたたまごなんですね。
箱根・大涌谷の情報いっぱい 箱根ジオミュージアム
大涌谷エリアにある箱根ジオミュージアムでは、大涌谷の歴史や火山についての情報、周辺の箱根に関する資料がたくさん集まっています。
無料のインフォメーションゾーンと有料のジオホールに分かれていて、ジオホールも入場料が100円というリーズナブルさなのでぜひ訪れてみてください。実物展示では火山灰や硫黄を双眼鏡で覗いてみたり、火山があるからこその大変さと恵みが紹介されたパネル展示など、お子さんの自由研究にもぴったりです。
温泉おみくじなんてのもありますよ。
大涌谷から寄り道するなら
ユネッサン
バスで大涌谷へ移動する途中にあるので、帰りに寄ることができます。(バス停は「ユネッサン停」)独特な攻めた風呂(ワイン風呂とかコーヒー風呂とか、バレンタインには期間限定チョコレート風呂とか…)で有名です。もちろん普通の和風温泉もありますのでご安心を。水着エリアと裸エリアがあり、水着エリアは男女一緒に楽しめるので、カップルやファミリーにもおすすめです。
かまぼこの里
有名かまぼこメーカー鈴廣が運営する「かまぼこの里」。箱根登山鉄道 風祭(かざまつり)駅、または箱根登山バス・伊豆箱根バス風祭停すぐにあります。
小田原はかまぼこが名産で、あげかまを作る体験教室や、製造している様子を見られるちょっとした工場見学、かまぼこの食べ比べができるかまぼこバーなどかまぼこ三昧の施設です。もちろんかまぼこの販売もしているので、思わずたくさん購入してしまいます。
前述のかまぼこバーやお食事処、簡単なイートインスペース(ビールも飲めますよ!)があるので、たくさんのかまぼこを見て食べたくなったらすぐに食べられます。
深沢銭洗弁財天
箱根登山鉄道の塔ノ沢駅ホーム降りてすぐにある「深沢銭洗弁財天」。境内に湧く弁天癒水と呼ばれる水でお金を洗うと何倍にも増えて返ってくるご利益があるとのこと!
お参りがすんだら、用意されているひしゃくとザルでお金を洗います。洗ったお金はすぐに楽しいことに使うといいそうですよ。
小田原お堀端 万葉の湯
箱根はとにかくたくさんの日帰り温泉施設があるので、たまたま目についた施設へどうぞ!でいいのですが、こちらの施設は小田原駅から徒歩1分、24時間営業で終電ぎりぎりまで(もしくは終電を逃しても)OK。
リラックスエリアのソファで携帯の充電ができ、よくあるACコンセントだけでなくUSBを差し込めるタイプもついているのです。しかも各2穴!予備バッテリーさえも使い果たして
しまった場合も、スマホと一緒にバッテリーの充電もできちゃいます。
その他にもリラックスできる館内着が選べたり、浴場にタオルが備え付けなので何度入っても乾いたタオルを使用できたり、アメニティも揃いに揃っているので完全な手ぶらでOK。公式サイトにクーポンがあるので是非利用しちゃいましょう。
温泉は湯河原の地下およそ八百メートルから毎日運搬しているタイプだそうなので、近くで湧いているわけではないですが、それでもさすがの湯河原の名湯。無色透明で肌がキュッとする感じがあります。
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